フローラルで柑橘を感じる香り。
滑らかな飲みくちにレモンやグリーンマンゴーをイメージするフルーティーさと、
カラメルやハニーを連想するコクと甘み。
ピュアココアや紅茶のような軽やかな苦みとスパイシーな後味。

ベンチマジ地区と生産者について

ゲイシャの故郷として知られるベンチマジ地区は、以前までは良質な生産地として知られておらず、精選も不安定、標高もそこまで高くない場所が多く、代表的産地である南部のシダモ地区の廉価版というイメージがありました。しかしながら、ベンチマジの高標高地で丁寧に作ったコーヒーは、他のエリアに負けない仕上がりになります。

カルマチェ農園の歴史は新しく、2017年に始まりました。緑豊かで同地区の中でも標高がかなり高く、また降雨量もゲイシャ種の栽培に適している事から、それまで更地だった土地にゲイシャ種を植えたのが始まりです。農園のオーナー会社(TRACON TRADING P.L.C)は、この環境がコーヒーにとってベリーやグァバのような果実感を増幅させるのに最適と信じ、事実生産されるコーヒーはフルーツ感に溢れ良質で複雑なフレーバーを有します。

同社は品質に欠かせないドライミル(選別工場)も自社で所有し、チェリーから生豆までのプロセスを一貫して行うなど品質を最大限に高めることに強いこだわりがあります。また地域に根付く生産も非常に重要視しており、自社選別ラインでの機械化は他社同様進んでいるものの、女性雇用創出のために手選別ラインを継続的に使用し、ピーク時にはおよそ1,000人の雇用を生み出しています。